マイクロスコープ

マイクロスコープについて

歯科治療は緻密で微細な作業が多く緻密で完成度の高い治療の実現のために、拡大鏡は、欠かせないものです。
当院では、日本発ヨシダ社製のネクストビジョンという歯科用マイクロスコープを導入しております。

鮮明な画像を見ながら治療

口腔内カメラを内蔵した顕微鏡をデジタルマイクロスコープと呼んでおり、ネクストビジョンもそのひとつです。拡大された部位をモニターで確認しながら診療することが可能です。双眼レンズを覗きながらの治療ではなく、4K高画質モニターで拡大映像を確認しながら口腔内を直視して診療を行なうことができますので、ルーペも併用できるのが大きな違いです。 常時使用しているルーペを外さずの使用が可能なことが多くのメリットをもたらします。ネクストビジョンは、レンズの調整がオートフォーカスのため不要で拡大操作もボタン一つで簡単に行えるので診療効率を上げてくれています。
今後は、この精密性の高いマシンを用いて緻密な歯科治療に取り組みます。

精密な診断・治療を提供

肉眼では細部まで確認できない場合もあります。ネクストビジョンは、肉眼の最大約80倍まで拡大でき、従来より精密で質の高い治療を行うことができます。「顕微鏡治療」は、歯科でもようやく広まっておりますが、耳鼻咽喉科をはじめとして眼科、脳外科、産婦人科など、他の医療分野ではマイクロスコープを用いた治療は今や常識となっており、その緻密さ・正確さが高く評価されています。
歯科用のマイクロスコープが開発されたのは、1990年代の終わりごろでした。歯科治療の先進国アメリカでは、20年以上前から根管治療(歯の神経の治療)の専門医はマイクロスコープを使うことが義務づけられています。
当院では、マイクロスコープを駆使した精密性の高い治療をご提供できるよう、歯科医師・歯科衛生士を含めたスタッフ全員で技術習得に努めてまいります。

マイクロスコープでできること

口腔内を鮮明に捉える、4K・80倍の高画質で確認できる

ネクストビジョンは高画質で高倍率な画像を提供する、誰もが簡単に使える「デジタルマイクロスコープ」です。最高倍率80倍・4K高画質映像をモニターへリアルタイムに映し出すことで、より高精細な治療をサポートします。

高精細診をサポートする
最高倍率80倍

最大80倍でも鮮明さを損なわない4K高画質で、拡大診療をもっと身近に。感覚に頼らない高精度な治療をサポートします。

深部にも有効な明るさと
深い被写界深度

広範囲でピントが合い、幅広い診療に活用できます。新開発の光学設計により、狭い根管の深部までも明瞭に観察できます。

観察がしやすくなる
ブルーライト機能

ブルーライトでレジン充填部などの状態を観察しやすい映像が得られます。直視では認識しづら い余剰セメントまで把握でき、より精細な治療をサポートします。

鮮明画像のおかげで治療計画も具体的にできる

現代の歯科診療に求められる高い精度や安全性、さらには、スタッフや患者さんとの円滑なビジュアルコミュニケーションがより豊かになります。

操作性の高いタッチパネルとハンドルスイッチ

身長や座高による影響が少なく、ゆとりある診療スペースが確保できます。直視と拡大映像の両方から最適な情報が得られ、術中のストレスを軽減します。

一瞬で切り替え可能な上下左右の反転機能

映像の上下左右をワンタッチで反転でき、術者だけでなく患者さんにも伝わりやすい向きで表示できます。5枚法や9枚法の撮影にも便利です。

マイクロスコープを治療に使用するメリット

最大のメリットはマイクロスコープを活用することによって、患部を細かいところまで鮮明に見られるようになることです。
肉眼やルーペでは見えにくかった小さな虫歯や歯石・歯垢、歯に入った小さなひび割れなどを確認できるので、精密な診断や治療を行えるようになります。
また、施術を受ける患者さんもその状態を大きい画面を通してみることができるため、納得や安心感が得られることも大きなメリットです。

治療の質が高まる
削る量を抑えることで、患者様の
負担が軽減できる
モニターで治療部位の確認や説明が出来る
小さな虫歯を見つけやすい

マイクロスコープの活用例

根管治療

歯の根を消毒

根管は小さく狭いため見にくく、さらに人によって根管の数・形が異なります。従来の根管治療は、根管の中をハッキリと把握することが難しく、歯科医師の経験や勘を頼りに手探りで行っていたため、病巣の取り残しなどの問題がよく起きていました。マイクロスコープの活用により、経験と勘に頼っていた部分を「見える化」することで、肉眼だけでは確認が難しかった根管の細部まで、明るい照明下で拡大して確認できるようになりました。結果として細菌感染や壊死した歯の屑を正確に除去できるようになり、よく見えることで歯牙・歯質の切断を小さく抑え、歯に優しい根管治療が可能となりました。カメラやビデオにつなげることができ、スタッフが画面を見せて治療をサポートできるほか、患者様ご自身が治療前後の歯の状態を確認できるなどのメリットもあります。

虫歯治療

虫歯部分だけを削ることができる

当院では、以前より長期的なお口の健康の維持を目指しております。そのためには患者様の歯をなるべく削らず抜かない治療を行うことが重要です。しかし肉眼やルーペだけでは、患歯を細部まで鮮明に確認することができず、多めに歯を削ったり、病巣部分の削り残しの可能性が少なからずあります。
虫歯治療にマイクロスコープを利用することで、小さな器具を使って虫歯に侵された病巣部分の削り残しを減らし、削る量を抑えることが可能です。
さらに、インレーやクラウンを装着に使うことで緻密に適合性を確認でき、より精度の高い治療を行えます。また、肉眼では見つけられないような小さな虫歯も、見逃さずに早期発見・早期治療につなげることができます。

インプラント治療

より自然で美しい見た目に仕上がる

インプラント治療においても、マイクロスコープの使用はとても有効です。特に、高い審美性が求められる前歯の治療に利用すると、人工歯の細部のチェックが容易となり、人工歯とインプラントの適合性が向上します。また、人工歯と触れる歯肉の位置の調整も、細かくコントロールできるようになります。
インプラント治療に伴う外科手術でも、マイクロスコープは有用です。手術に用いることで仕上がりが綺麗になるだけでなく、外科的侵襲も抑えられます。

マイクロスコープを使った治療の費用

マイクロスコープを使用した根管治療の保険適用範囲が、平成4年4月より大幅に拡大されました。
これまで歯を残せないと諦めていたケースも精密な治療により救える可能性が高まり、歯の寿命を延ばすことにもつながります。
マイクロスコープを用いた治療は、基本的には保険適用で行っております。
一部適用されないケースもございますのでお気軽にご相談いただければと思います。