油断大敵!むし歯の話
最近は定期健診を受けて、むし歯がなく良い状態を保っている患者さんが増えています。
ところが、突然むし歯ができる、しかもたくさんできることがあります。
別に歯みがきをさぼっていたわけではありません。
何故でしょうか?
Aさんは就職後忙しくなり、久しぶりに来院すると、歯と歯の間に多くのむし歯ができていました。
これは仕事で車に乗る時間が増え、その間に微糖の缶コーヒー1本をチビチビ飲んでいたのが原因でした。
高齢のBさんはがん治療を受けている間にむし歯が増えていました。
がんがむし歯を作ったわけではありません。
がん治療の副作用でお口が乾き、あめが手離せなくなっていたからです。
C君は中学卒業まではむし歯がありませんでした。
しかし高校に入りしばらくして来院すると、むし歯がたくさんできていました。
特に甘いものは食べていないとのことでしたが、詳しく話を聞くと、クラブ活動で先生からこまめに水分補給をするように言われていました。
ただ、この飲み物がいわゆるスポーツドリンクだったのです。(ほとんどのスポーツドリンクには糖分がたくさん入っています)。
いずれの患者さんも甘い物の取り過ぎが虫歯の原因になることは知っていましたが、生活や環境が変わった時にそのことを忘れ、知らないうちに甘い物がお口の中に入っていたようです。
少量の甘い物でも長い時間お口の中にあると、あっという間にむし歯ができてしまいます。
もちろん甘い物は楽しみであったり、気分転換になったりといい面もありますが、長い時間お口に入れないように気をつけましょう。
大切な歯を長持ちさせるためには、かかりつけ歯科で定期健診をうけ、食生活のアドバイスやお口の病気の早期発見・早期治療をしてもらいといいでしょう。