歯周病菌はどこからやってきたのでしょうか?
阪大予防歯科教授 天野先生の講演を先日聴いてきました。
ご講演の中で歯周病菌はどこからやってきたのか?と話しがありました。
歯周病菌は、勝手に口の中に沸いて出てきているわけではありません。
何処か外から口の中に侵入し感染がおこることはまがいありません。
天野先生のお話によると、唾液を介した経口感染ということです。
親からだったり、親しいお友達だったりあるいは、恋人などのパートナーからまたペットから感染することが解っています。
15歳未満の人の口からみつかることがなく、18歳以上になると多くの口から検出されているそうです。欧米では、キスを介してうつると言われおり日本では、食事中にお箸を介してうつることも多いようです。
近年は、歯周病関連細菌の種類が明らかになりその役割分担も明らかになって来ています。レッドコンプレックスと呼ばれる悪玉菌の集団を頂点として細菌によるヒエラルキーを形成していることが解ってます。
Red complex bacteria には以下の細菌があります。
p.gingivalis ジンジバーリス
T.forsythia フォーサイシア
T.denticola デンティコーラ
難しい名前なので、憶える必要はありません。
お口の中には100億個の菌がいます。お尻と同じくらいの数の細菌がいることが解っています。お口の中は、お尻と同じくらい汚いです。
悪玉菌に感染してしまったら、一生を左右しかねません。
細菌のDNA検査でレッドコンプレックスがいないか調べるのに1.5万円くらいかかります。調べることで発症診断と予後予測が可能になります。自分が、もしレッドコンプレックスに属する細菌に感染していたら将来は・・・という予測歯科の世界になります。
歯を失いやすさを、数値化してみると
タバコは 4.75倍
65歳を過ぎると 9倍
p.ジンジバーリスⅡ型に感染していると 44倍!
p.ジンジバーリスⅣ型に感染していると 13.87倍
というデータがあります。
タバコや加齢現症も歯にとっては、とても悪いものだと言えます。