詰め物や被せ物は劣化してしまうらしいですね。本当ですか?

回答:歯に装着した補綴物は毎日、食事のたびに負担がかかっています。そのため経年による劣化は必ず起きてしまいます。

補綴物はどうしても経年劣化を避けられません。お口の中の環境は過酷です。湿度100%で毎回食事のたびに10kg以上の圧が何百回と襲ってくるのです。

補綴物が傷んでしまったり、削れてしまったり、歯との間に隙間や段差ができてしまったり・・・、治療した歯はこれ以上虫歯にならないために予防と合わせて経過観察していくことが重要です。

治療した歯の寿命を延ばし、歯の寿命100歳を目指すには、①補綴物の周りにプラークなど汚れを残したままにしないこと ②トラブルが起こったらすぐに来院すること

もちろん自費治療の方が保険治療より補綴物の精度が高いので、より長持ちさせたいのであれば自費治療も視野に入れてみましょう。加えて、歯ぎしりの癖がある患者さんは補綴物や周りの歯が傷みやすいので、より注意が必要です。いえさき歯科では就寝時にマウスピースの装着をお勧めしています。

さらに、神経をとってしまった歯に出来たむし歯は痛みもなく気づきにくいので、より厳密な定期健診でのチェックが必要です。

治療した歯はどれぐらい持つかは本当に個人差がありますし、また治療した歯の状態によるので一概に「あと何年持つでしょう」ということは言いにくいです。ただ最近では、その歯の平均的な寿命がわかる歯の年齢診断プロというシステムも開発されました。こちらは歯の寿命を知ろうというシステムです。

私たち歯科医は治療するからには精一杯長持ちさせたいと思っています。長持ちさせたいのであれば、劣化しにくい良い材料を選び、治療終了後も定期的なチェックとメンテナンス続けることをお勧めします。