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がんと歯周病の関係も囁かれていますよ!!

お知らせ予防

さまざまな全身疾患が歯周病の関係について最近耳にすることが多くなりました。発症・進行にも様々な疾患がかかわっていると言われています。

その一方で、歯周病が、全身疾患の発症にかかわる科学的根拠もたくさん見つけ出されています。

特に、「早産・低体重児出産」「循環器系疾患」「呼吸器系疾患」「糖尿病」などは、歯周病がその発症に影響を及ぼす可能性があるとされています。

平成29年に厚生労働省が公表した日本人の死因は、1位「悪性新生物(がん)」、2位「心疾患」、3位「脳血管疾患」と報告されています。また、歯科疾患実態調査では、45~74歳の年齢層で約半数が歯周炎に罹患していると示されています。

これらの報告に加え、ある専門誌に「がんと歯周病」との関係を、英国の研究グループが報告したことと日本人の死因の1位が「がん」であること、そして約半数の働き盛りの中高年層が歯周病に罹患していることを関連づけると怖くなって来ますね。

その内容は、40~75歳の約48,000人の男性を対象とし、17年以上にわたって追跡調査を行った大規模研究ということです。

特に、歯周病患者では、そうではない患者と比較して、1.14倍の高さでそのリスクが高まり、肺がん、食道がん、膵臓がん、腎臓がん、血液がんにおいて、喫煙・食生活を含むさまざまな要因を考慮・調整した条件で、その発症はより高くなると報告されています。

これは、歯周病が早産・低体重児出産、循環器系疾患、呼吸器系疾患、糖尿病の発症に加え、「がん」発症の可能性をも示唆するものです。

しかしまだ、この分野の研究は歴史が浅く、さらなる情報の蓄積や、性別を含めた被験者の背景・治療の介入などの条件設定も必要となるでしょう。

現時点においては、わたしたち歯科医療従事者は、これを1つの結果として真剣に受け止め、全身の問題は、全ての入口である「口腔」に関連する可能性を秘めているため、口腔管理の重要性と歯周病に対する危機感をみなさんに啓蒙し、質の高い歯科医療の提供に努めることが大切だと考えています。

皆さんにとって口の中をきれいにしていることは、メリットばかりで一切デメリットがないことです。