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口腔機能発達不全症を何とかしないといけません。

MFTお知らせ子供の矯正筋機能療法

食べる」「話す」「呼吸する」といった口の機能が十分に発達せず、正常に機能獲得ができておらず、明らかな摂食機能障害の原因疾患がなく、口腔機能の定型発達において個人因子あるいは環境因子に専門的関与が必要な状態を口腔機能発達不全症と呼ぶことになりました。

2018年春に新しい病気として分類され、保険適用となりました。90年以上あるかも知れない生涯を通じて成長や健康に悪影響を及ぼすため、速やかに見つけて対処することが重要と言われています。

症状としては、
咀嚼や嚥下がうまくできない、構音の異常、口呼吸などが認められる。患者には自覚症状があまりない場合が多いです。本人にしては、普通の状態と感じられたとしても客観的に評価すると機能的にかなり劣っている事があります。

診断基準としては、
日本歯科医学科が示すチェックシートの項目 C-1~C-12のうち2つ以上に該当するものを「口腔機能発達不全症」と診断します。
「口腔」とは、いわゆる口を示す専門用語です。歯や舌、口の天井にあたる 口蓋こうがいなどを含む器官であり咀嚼筋や表情筋粘膜も含めて連動する一つの臓器といえるものです。呼吸や摂食など生命維持の根幹となり、コミュニケーションに不可欠な発声発語も担う重要なものです。
これらの機能は通常、成長とともに自然に備わるものだったのですが、食生活や生活環境の変化により、食べ物をかんでのみ込む「摂食 嚥下」「話す」「呼吸する」機能がうまく獲得できず、噛んで飲み込むがうまく出来ない、話し方が不自然、口呼吸をする、いびきをかくなど、気がかりな症状がみられる子供が多く見られるようになっています。こうした症状の総称が口腔機能発達不全症と言われる状態です。

摂食嚥下の異常は、離乳期に、発育に応じた硬さや形状の食べ物が与えられなかった、永久歯が生えるまでの時期に丸のみの習慣がついた、幼児期に様々な硬さや大きさのものを適切に食べてこなかった――などが背景にあると考えられます。
口呼吸は、背中が丸まった「猫背」の姿勢で下あごが引っ張られ、口が開きやすくなり起きている可能性がある。スマホ症候群などと呼ばれていますが、パソコンたタブレット端末と向き合う時間が多いと、猫背になりやすいのではないか、との指摘もあります。
のみ込む時に使う舌の力が弱い場合は、舌圧測定器で舌が押し上げる力(舌圧)を調べます。数値が低く発達不全が認められれば舌のトレーニングを行い筋力や器用さを養う様にする事が重要です。
口がぽかんと開いていると、上下の歯列が噛み合わないなどのかみ合わせの異常につながります。また、口呼吸は口が乾燥しやすく、むし歯やのどの病気の原因にもなると言われています。
食習慣の見直しが必要になることもあります。例えば、かまずに丸のみしていると太りやすくなり、むし歯などでうまくかめないと、やせてしまうこともあります。

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