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お口の免疫システムについて

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ヒトの身体の表面は、基本的に皮膚という防護壁で守られており、異物が体内に入り込まないようブロックする構造になっています。体の内側も同様に皮膚ではなく同じような構造をした粘膜が防護壁となっています。しかし、その防護壁の外に飛び出している数少ない構造をしているのが、髪の毛、目、そして歯です。歯は、防御壁の外にあるわけですから、外敵へのセキュリティはかなり厳重になっています。口は、外部の物質を体に取り込む搬入口となっています。口や歯には、どのような防御システムがあるのでしょうか?口は、下記に示す5つのセキュリティシステムに守られています。

第一のセキュリティ、それは唾液です。唾液には細菌やウィルスに対する防御作用のある成分が多数含まれています。さらに歯肉溝滲出液というリンパ液のような成分の分泌液が、絶えず表面に流れ出て外敵の攻撃から守っています。そして、口腔組織の表面は、口腔粘膜上皮という粘膜細胞に守られており、そこを突破された場合は、すかさず免疫系の細胞やマクロファージが対処に当たります。

また、免疫細胞が多く集まるリンパ節が、さらに大きな集合体を形成した扁桃、よく聞く扁桃腺の事ですが、扁桃がさらに寄り集まり、口蓋や咽頭の付近輪のように配置している「ワイダエルの咽頭輪」と呼ばれるものがあります。

これは、生体防御の最初の砦となっています。

まとめとして危機に対する5このセキュリティをもう一度整理します。

①唾液

②歯肉滲出液

③口腔粘膜上皮

④免疫細胞

⑤ワイダエルの咽頭輪