歯を失う原因の97%は「むし歯」「歯周病」
日本人の入れ歯人口は1000万人といわれています。赤ちゃんも含めた日本人のなんと10人に1人が入れ歯のお世話になっている計算です。
「この歯はもう抜くしかありませんね。抜いて入れ歯にしましょうか」
1週間の診察で、歯科医はこんな言葉を何度となく口にしますが、そのたびに胸が痛みます。どの患者さんも、「入れ歯」と聞いてサッと顔が曇るのです。
レントゲン写真を見ながら、問題の歯がどんな状態かを説明しますが、聞いている表情がどんどん沈んでいきます。そのとき患者さんが、ボロボロ、グラグラの歯で噛みしめる思いは、ただひとつ。もっと歯を大切にすればよかった!
でも、遅すぎますね。「あとの後悔先に立たず」といいますが、歯のための言葉かと思うぐらい、こと歯に関しては、いくら後悔しても取り返しがききません。
歯という臓器は復元力がありません。胃や肝臓、腸などと違い、いったん壊れると二度ともとに戻らないのが特徴です。そういう意味では、どんなに過去に戻ってやり直したくても、昔にはもう戻れない、私たちの人生とどこか似ています。
いまの自分は過去の経験の結果ですが、歯の"いま"も、これまでの人生で自分の歯とどう付き合ってきたかという事の結果です。
40歳以上の人が歯を失う原因を調べてみると、55%はむし歯、42%が歯周病です。合計すると97%。歯の喪失というたいへんな事態はある日突然、襲ってくるのではありません。むし歯や歯周病というありふれた病気がジワジワと進行してきた、その結果なのです。
「むし歯の1本や2本、放っておいても平気だ。もともと歯は丈夫なタチだ」
「歯ぐきから血が出るけど、痛みもないし大丈夫だ」
そんなふうにむし歯や歯周病を軽んじる人が、あとで後悔することになります。
あとの後悔先に立たず。けれど、「人生に"遅い"はない」ともいいます。一度失った歯はもとに戻りませんが、今ある歯を永く保つことはできます。
たとえ1本でも自分の歯や歯根が残っていれば、その1本がとても大切です。同じ入れ歯でも噛み心地が違います。歯根についている膜が天然歯にしかないしなやかな噛み心地を生み出すのです。
歯や歯根が残っている人は、今からでも遅くありません。その歯を永く使い続けられるように、むし歯や歯周病への理解を深めておきましょう。
もう1本も歯がない?
そんな人も、良い入れ歯をつくるには歯のことをよく知っておく必要がありますから、ちょっとだけおつきあいください。
この記事のお問い合わせ先:阿倍野区西田辺のいえさき歯科
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