お知らせ

口の中の細菌は、本当に恐ろしい生き物ですね。

お知らせ予防虫歯

口から食事を摂ることが出来ない人は、チューブで直接胃に栄養を流し込んでいます。口から食べていないので汚れないだろうと思い口腔ケアをしないでいると、食べものを噛まないため唾液の分泌が少なくなり、自浄作用が低下し、かえって汚れがつきやすくなります。そのため、口の中で細菌が爆発的に増えて悪臭をだすので口臭がひどくなり大変です。

びっくりすることですが、デンタルプラーク細菌の主な栄養源は、唾液です。唾液には細菌を攻撃してくれる抗菌作用もあります。しかし、人の口の中の細菌たちは、その抗菌作用に抵抗するだけでなく、唾液中のタンパク質などを栄養源にさえしています。

私たちが食べる物で、細菌が栄養源として利用するものは、砂糖などの糖類です。むし歯の原因菌であるミュータンス菌は、砂糖を栄養源として、歯に頑固にへばり着く糊状のものを作ります。また、ミュータンス菌などは、砂糖がいっぱい口の中にあると自分の体の中に貯えてしまいます。貯えた砂糖を、夜中にも利用して、歯を溶かす乳酸を作り続けることができます。したがって、砂糖が長時間口の中に停滞するとミュータンス菌はどんどん乳酸を作り、悪さを発揮するようになります。

一方、歯周ポケットに住み着く細菌は歯ぐきの溝から浸み出てくる血液成分を栄養源としています。歯周ポケットの細菌は、赤血球をパンクさせてその中から栄養源を取ります。すなわち、歯周病の原因となる細菌は、歯ぐきに炎症を起し、出血することで赤血球の血液成分を栄養源とするようになるわけです。

このように細菌たちは、様々なものを栄養源(餌)にしてのさばり続けているわけです。

本当に恐ろしい生き物ですね。