お知らせ

プロフェッショナルケアとは、また手法・考え方について

お知らせ予防

①専門的口腔ケアプログラムの確立

歯科衛生士には、他職種との連携のなかで誤嚥性肺炎を予防していくことが求められています。そのため、歯科衛生士にしかできない「専門的口腔ケア」を身につけることが大切です。つまり、歯科衛生士は、徹底したバイオフィルムの除去を通して、肺炎予防に貢献していくことになります。そのためには、口腔内の詳細にわたる把握から始まって、専門的なプラークコントロールをプログラム化していかなければなりません。

②口腔リハビリテーション

誤嚥性肺炎を経験している多くの在宅療養者は、嚥下反射や咳反射が低下しており、容易に誤嚥することがあります。安全に口腔ケアを行うためには、口腔内の衛生状態を改善するだけでなく、口腔機能面の訓練、すなわち同時にリハビリテーションを行うことが大切です。近年では、1ヶ月にわたる基本的な口腔ケアと口腔リハビリテーションで、嚥下機能の1つの指標である嚥下に至るまでの時間が有意に短縮したという研究報告もだされています。

③力を入れすぎない、優しく丁寧なケア

在宅療養者の多くは歯周炎に罹患しているといっても過言ではなく、それゆえ歯肉が非常にデリケートな状態になっています。使用する歯ブラシは、軟らかめの毛のものを選択すべきです。加えて、セルフケアでもプロフェッショナルケアでも、力を入れすぎずに優しく丁寧にケアを行うことが肝要です。歯肉を傷つけてしまうと、その部位から感染を起こす可能性があります。

④歯周治療のゴールは”QOLの改善”

歯周治療のゴールは、「自分の歯で、おいしく食べること」です。おいしく食べることは、生きる喜びにもつながります。歯周治療のゴールがQOLの改善であることを忘れてはいけません。

これらに留意して専門的口腔ケアを行うことによって、患者さんやご家族の信頼を得ることができるのです。