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歯周病と「つまようじ法」

お知らせ予防

歯周病とは

歯周病は歯肉炎と歯周炎の両方を含めたものです。

むし歯と同様、多くの人が罹る可能性のある歯科疾患です。

歯肉炎:炎症症状が歯肉に限局したもの

歯周炎:歯肉炎が進行して悪化したもの

歯周病は歯と歯の間にたまった歯垢(プラーク)に住み着いた細菌による感染症で、原因菌として5種類くらいの細菌が挙げられています。

疲れたり、風邪をひいたりしたとき、歯肉が腫れ、熱っぽくなり、物を噛むと痛みを伴うこともあります。

進行していくと、最後には歯を支えている歯槽骨が溶けてなくなり、歯が抜けてしまいます。

 

歯周病の症状

歯肉炎では、歯と歯の間の歯肉が赤くなったり、何本かの歯にわたって腫れたりします。

ブラッシングをすると歯肉から血が出てきますが、痛みなどの自覚症状はありません。

高校生ぐらいからよく見られるようになり、中学生でも軽い歯肉炎に罹っていることもあります。

 

歯周病における歯肉の痛みは急性症状であり、その後腫れが出てくることが多いです。

歯周炎の急性症状はまれで、大部分は慢性の経過をたどり自覚症状はありません。

治療せずに放置しておくと歯の動揺や口臭などがみられます。

 

歯周病を防ぐには、正しい歯磨きや歯科医院での定期的な歯ぐきの手入れが大切です。

 

「つまようじ法」の実際

いえさき歯科の歯みがき指導では「つまようじ法」と呼ばれる磨き方を勧めております。

「V7」というつまようじ法専用の歯ブラシを使います。

 

歯肉の炎症は歯と歯の間から起こってくることから、歯と歯の間の歯肉を刺激する必要があります。

そのため、つまようじ法は普段の磨き方とは違い、歯ブラシの毛先を歯と歯の間に入れて磨きます。

 

下の歯をブラッシングする時は、歯ブラシの毛先を歯と歯肉の境目に当て、歯ブラシの毛先を上向きに傾けます。

そのまま、やや斜め上に歯ブラシを押します。

そうすると歯ブラシの毛の一部が歯と歯の間に入り込み、反対側に突き出ます。

その段階で挿入するのを止め、毛先を元の位置(歯と歯ぐきの境目)に戻します。

このピストン運動を一ヶ所10回ほど出し入れします。

 

上の歯をする時は、毛先を歯と歯肉の境目に当て、毛先が下を向くように傾けます。そのまま、斜め下方向に押します。

毛先が反対側に出たところで挿入を止め、元の位置に戻します。

これをまた10回ほど繰り返しおこないます。

歯の裏側をブラッシングする時には、歯ブラシのつま先を使って一ヶ所ずつ出し入れをします。

歯の裏側は難しいので、歯の表側から慣れていきましょう。

歯と歯の間の歯肉をマッサージするのが目的ですが、歯の表面の汚れもきれいに落とせます。

また磨き残しがないようにするには、磨く順番を決めるといいです。

つまようじ法が上手くできない場合は、歯ブラシの毛先で歯肉をチョンチョンつつくのも良い方法です。

歯肉が腫れてきた時は腫れている部位を歯ブラシの毛先で軽く20回くらいつつくと、膿が出たり、出血したりします。

痛みがある場合は無理にしなくても大丈夫です。

夜寝る前のブラッシングをつまようじ法に変えるだけでも効果は目に見えてわかるようになります。

 

つまようじ法の効用

つまようじ法を実施すると、初めてのときはものすごく出血してびっくりする患者さんが多いですが、1~2週間程で歯肉の出血は治まります。

短期間で歯肉出血がなくなる、これが「つまようじ法」の特徴です。

ブラッシングのマッサージ効果によって血管内皮細胞や上皮基底細胞が増殖を始めるからです。

また、出血がなくなると歯周病菌の栄養がなくなって菌が減るので、歯肉が腫れたり、痛みだしたり、化膿することもなくなります。

歯と歯の間がきれいになり、口の中がさっぱりして気持ちよくなるので、

いえさき歯科の患者さんもやみつきになる方が多いです。

 

あなたもこの機会にぜひ1度「つまようじ法」を体感してみませんか?

気になることがあればいつでもご連絡お待ちしております。