音がしない歯ぎしりに要注意
歯ぎしりは早めに対処しましょう
歯ぎしりをしていませんか?
歯ぎしりは自分で自覚している人もいれば、自分で全く気がついていない場合もかなりあります。
歯ぎしりというと、歯を前後左右にギリギリこすり合せるイメージがあるかもしれませんが
音がしない歯ぎしりもあります。
音がしない本人のみならず周囲の人にも気付かれにくいため、
放置されて様々なトラブルの原因になることもあるので要注意です。
「私は大丈夫」と思っているアナタも実は歯ぎしりに気がついていない可能性があります。
歯ぎしりの種類
歯ぎしりには次のようなタイプがあります。
・クラインディング
上下の歯をギシギシとこすり合せる一般的なタイプ
・クレンチング
無意識に歯を強くかみしめたり、くいしばるタイプ
・タッピング
歯をカチカチとすばやく合わせるタイプ
・ナッシング
一定の場所だけキリキリこすり合せるタイプ
歯ぎしりの対処法
歯ぎしりの具体的な対処法としては、歯ぎしりを起こす原因となっている
ストレスやアルコールの過剰摂取、逆流性食道炎などの原因を改善したり、
就寝時は歯や顎の関節を強い力からガードするマウスピースをしたり、という方法が行われます。
歯ぎしりにはこんな悪影響が
歯ぎしりは体重ほどの力が歯にかかり続けると言われており、
それによって次のような悪影響が及ぶ可能性があります。
➀ 歯が異常にすり減る
上下の歯をギリギリし続けることにより、歯がすり減り、
歯の高さが低くなって、いずれ見た目も老けて見えるようになります。
②歯周病が進行する
歯周病を悪化させる要因に「過剰な力」があります。
歯ぎしりを放置することで歯周病の進行が一気に加速する可能性があります。
③歯が欠けたり割れたりする
歯が欠けたり割れたりする原因に歯ぎしりが大きく関わっており、
これによって歯を早期に失うこともあります。
④知覚過敏を起こす
歯の根元に力がかかり続けることで、その部分がくびれ、
知覚過敏を起こしやすくなります。
また歯がすり減ったり、歯に亀裂が入ったりすることでも
知覚過敏になります。
⑤顎の関節に悪影響を及ぼす
強く噛み続けることで、周囲の筋肉が緊張状態になり、顎の関節にも
大きな負担がかかり続けます。
そのため、口が開きにくくなったり、顎の周囲に痛みが出る原因になります。
⑥その他
肩こり、頭痛など全身への影響。
就寝中の周囲の方への影響。
マウスピースで就寝中の歯ぎしり食いしばり対策
眠っている間に上下の歯が合わさることは誰にでもあります。
しかし、その程度がひどければ、悪影響が起こる前に対処することが大切です。
歯ぎしりを周囲の人に指摘されたことがある、歯が大きくすり減っている、歯の知覚過敏がある、朝起きた時に顎の周囲がこわばっていたり痛みがある
といった方は就寝時にマウスピースをつけるといった対策があります。
マウスピースは市販品もありますが、しっかり歯型に合っていないと
かみ合わせや歯並びに悪影響を及ぼす場合があります。
歯科医院で歯型をとって作る、自分のお口に合ったマウスピースを使いましょう。
歯ぎしりが原因で、歯がくさび状に欠ける場合もあります
歯の根元(歯のエナメル質と象牙質の境目付近)がえぐれたように削れてしまっている症状のことを
〝くさび状欠損〝といい、〝歯ぎしり〝や〝くいしばり〝が原因でなることもあります。
くさび状欠損になると、見た目にも影響しますし、
くさび状に削れた部分に歯ブラシの毛先が当たって痛む、
冷たい物を飲んだ時にしみるなどの知覚過敏の症状がでます。
さらに何年も放っておくと、大きくえぐれて歯が折れてしまう事もあります。
くさび状欠損は、かみ合わせを調整し、寝ている間にマウスガードを装着するなどして、
進行を予防できる事があります。
歯の根元のすり減りが気になりだしたら早めにご相談ください。