入れ歯は健康な身体を支える「人工臓器」
歯を失って初めて、人はそのありがたみを身に染みて感じます。うまく噛めなくなった。ガリッ、ゴリッ、バリバリッの歯ごたえが楽しめない。発音が不明瞭になる。老人顔になった。そうなってからではむろん遅いのですが、なくしてみなければ、歯がいかに大きな働きをしているかは、なかなか理解できないようです。
①噛む:最も大事な歯の仕事です
②発音を助ける:歯がないと、ハフハフ声になってしまいます
③顔立ちや表情をつくる:キリッとした若々しい顔立ち、魅力的な表情にはしっかりときれいにならんだ骨格の一部である美しい歯が欠かせません
歯を始め顎の骨・歯茎・舌・頬などなら構成される口(口腔)は、大切な臓器の一つです。臓器というと、心臓や肺のような内臓を思い浮かべる人が多いと思われますが、臓器とは、体の中で協同して一定の機能を営んでいる組織の集合体のことを言います。歯を失うと歯を支えている顎の骨や歯茎も同時に失うことになり、口腔機能の低下やしいては喪失をもたらします。それを補うことの出来る入れ歯は、人工臓器と呼べるものです。
病気などで心臓や肺がダメになると死に直結します。人工心臓も研究されていますが、まだ開発途上で、持って生まれた今の心臓が壊れると、それに代わるものは現在のところありません。
しかし同じ臓器でも、幸いなことに歯だけは、生まれ持ったものがダメになっても、その機能を人工的に取り戻すことができるのです。その人工臓器が、いうまでもなく皆さんがいま持っている、あるいはこれからつくろうとする入れ歯です。
人工臓器ですから単なる代用品ではありません。体の一部です。体の一部として、①噛む②発音を助ける③顔だちや表情をつくるという役目を、天然歯と同じように果たせるものではなくてはなりません。
そう考えると歯科医任せで、「適当につくってよ」というわけにはいきません。なにしろ自分の体の一部になるものですから、慎重にならざるを得ません。
しかし、入れ歯をつくるのは歯科医であり、歯科技工士です。
「患者がいくら慎重になっても、いい入れ歯ができるとはかぎらない」
「専門家を信用して、まかせておいたほうがいい」
と思う人がいるかもしれません。いえ、実際にたくさんいらっしゃいます。
歯科医の立場からいわせていただくと、信用してもらうのは嬉しいのですが、こういう「ドクターまかせ」の患者さんが、実はいちばん困るのです。
入れ歯は、患者さんと歯科医の協力でつくりあげるものです。
体の一部をつくるわけですから、デパートで既製服を買うのとは違います。デザイナーに依頼し、自分に合う、自分好みの、自分だけの服を仕立てるのと同じオーダーメイドなのです。
この記事のお問合せ先:阿倍野区西田辺のいえさき歯科
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