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「入れ歯」に抵抗がありますか

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超高齢社会が訪れました。誰でも入れ歯のお世話になる時代になっています。しかし多かれ少なかれ、できれば入れ歯にしたくないという気持ちは誰もが持っています。

「入れ歯?考えただけでも嫌だ」

とくに初めて入れ歯にするときの抵抗感は大きいようです。

はじめての入れ歯はたいていブリッジか、部分入れ歯です。最初から総入れ歯という人は、ほとんどいないわけです。つまり、1本か2本。それでも「入れ歯」という名前を聞いただけで、いや~な気持ちになってしまう。自分の歯がなくなり、そこに人工の歯が入るのですから、それも無理ありません。

入れ歯が嫌だという理由でいちばん多いのは

老けて見えるようになる

人に見られたら恥ずかしい

取り外しや手入れが面倒だ

たしかに入れ歯を"若さの象徴"とはいえません。お年寄りが入れるものというイメージがあり、それが恥ずかしい気持ちにもつながるようです。自前の歯と違い、取り外したり、手入れするのも面倒でしょう。

しかしそんな短所を補ってあまりある長所が、入れ歯にはあるのです。

その長所を、こんなふうにいいあらわした患者さんがいます。

「昔、はじめてメガネをかけたときを思い出しました。中学のころから目が悪かったのですがメガネが嫌で、ずっとメガネを掛けずに過ごしてたんです。運転免許を取るとき仕方なくメガネをかけたんです。目の前に眼鏡をかけた景色を見てビックリしましたね。世の中って、こんなにきれいだったのかと感動ました。そのときの感動を、入れ歯をいれて今、思い出したんです。しっかり噛めるということが、こんなに素晴らしいことだったとは。口のなかが締まって、心までシャキッとした感じがします。」

そう言われると確かに、入れ歯とメガネは似ているかもしれません。

メガネをかけてみると、メガネなしの生活がいかに不便だったか、目にするものがいかにぼんやりくすんでいたかということを、はじめて認識したのでしょう。入れ歯も同じ。入れてみてはじめて、しっかり噛めることの素晴らしさが実感できるのです。

「三度三度の食事が楽しみになった」

「こんなによく噛めるなら、もっと早く入れ歯にすればよかった」

「まわりの人に"若返ったね"といわれた」

リコールで入れ歯の調整に訪れる患者さんから、そういう言葉を戴く時が私たち歯科医療従事者の最高の喜びです。

反対に入れ歯を嫌って、抜けた歯や治療中の歯をそのままにしておくと、いろいろな悪影響が出てきます。うまく噛めないとか、発音が不明瞭になるとか、老けた印象を与えてしまうという一時的な害だけではありません。

たとえそれが奥歯1本でも、あるべき歯がないと、口の中の状態はいっそう悪くなります。無くなった歯の前後の歯は、無くなった歯の方向に傾き、また対向する歯はかみ合わせが無くなったため延びてしまうことになり、かみ合わせが少しずつ悪くなって行きます。変化は、少しずつなので最初は、何も感じませんが、そのまま放置したまま年単位の時間が経過すると咬む位置も大きく変化するため、顎の位置にもずれが起こります。そうすると何らか症状が現れ、悪影響は、さらに全身の骨格にも及びます。歯一本であっても骨格の一部であることが解ります。人間の体は足先から頭まで、全体で上手にバランスをとって骨格を保持していますが、そのバランスのカナメの位置にあるのが顎です。顎が右にずれると頭が左に、左にずれると頭が右に、前にずれると後ろにと頭の位置が変化します。頭は、5㎏程の重さがありますので、頭の位置が変化すると歯の欠損でそのバランスが崩れると、体のあちこち不調が出やすいのです。歯が、身体も支えていると言っても過言ではないでしょう。

歯がなくなると困ったことが起きてくる

うまく噛めない

発音が不明瞭になる

老け顔になる

歯並び・噛み合わせが悪くなる

体の不調(ボケ・頭痛・高血圧・肩こり・心臓病・リウマチ)

健康寿命が短くなる