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顎の動きをチェック

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いつも何気なく使っている口やあごですが、ちゃんと動いていますか。音がしたりひっかかったりまっすぐ開け閉めできなかったりする人が、半分くらいいらっしゃいます。そのうち一割くらいの方で、あごが動きにくい、口を開け閉めしにくい、口を開け閉めすると痛みが出るなどの症状がひどくなるようです。顎は痛くなったり動かなくなったりしたら生活に大きく支障をきたします。

私たちの骨は常に造り替えられていて、形や質を変化させています。若いときには骨を造る力が旺盛なので形が大きくなったり密度が高くなったりします。残念ながら、年を取るにつれ骨を造る能力が落ちます。そして高齢者では、骨折が治るのに時間がかかったり骨が折れやすくなったりするのです。

口の開け閉めを正面から見ると、しし舞のように下あごがまっすぐ上下に動きます。支点になるのは、耳の少し前にある左右の顎関節です。左右が対になり下あごは頭の骨と繋がっています。耳の穴の前を指で触れて口を開け閉めすると動くところです。顎関節は、ひざやひじと違って、左右がつながって一対になっているので、動きの左右差がよくわかります。

この関節は音がせず、スムーズに動くのが当たり前です。下あご側の顎関節は口を大きく開けるとき前下方へ動きます。右側で噛むときは、左の下顎頭が前下方へ動き、右の下顎頭は少ししか動きません。左で噛むときは、その反対の動きです。口を開け閉めしたときに、音がしたり引っかかったりするのは、何らかの問題があると考えた方がいいでしょう。

あごの関節にとっても、横向きの力は悪影響を与えます。縦方向に動き噛む力に対応している関節ですから、縦方向の力には強く、横方向の力には弱いのです。したがって、うつ伏せや横向きの寝相やほおづえで、あごを横方向へ圧迫するのは好ましくありません。とくに寝相は圧迫される時間が長いので注意が必要です。

奥歯がなくなったりむし歯で低くなったりしても、あごの関節が縦方向に食い込んで受ける負荷が大きくなり痛みが出ることもあります。

片側ばかりで噛むことは、左右の顎関節に偏った負担を強いるので非常に危険です。よく噛む側の顎関節では、口を大きく開くときに引っかかったり、ぺきっと音がしたり痛みが出たりする症状がよく現れます。あまり噛まない側では、カクカクするような緩む感じが出てきやすいです。

食いしばりや偏った噛み方では、下あごの位置がどんどんずれていきます。下あごは一キログラムぐらいの重さがあって頭の骨にぶらさがっているので、頭が傾いても下あごの位置がずれます。したがって、頭の傾きや普段の姿勢にも注意が必要です。

正面を向いて鏡を見ながら、ゆっくりと口を大きく開いてみましょう。まっすぐ開きましたか。次に、ゆっくり閉じていきましょう。まっすぐ閉じられましたか。引っかかりも音もなかったですか。

あごの関節を安静に保つことは、病状の改善や悪化防止、毎日の疲労回復となります。具体的には、上下の唇を薄くして優しく接し、歯を食いしばらないように努めましょう。口が開いていると、あごの重さが顎関節を下方向へ引っ張る力となって、関節が壊れやすくなります。

普段何気なく使っている口ですが、体は正直に反応します。痛みが出たり口があかなくなったりしたら大変です。あごにも無理な負担がかからないように普段の姿勢動作を振り返ってみてください。

この記事のお問合せ先:阿倍野区西田辺のいえさき歯科

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