お知らせ

重症の歯周病への対応はどうするのでしょうか。

お知らせメインテナンスケア予防歯周病について

歯周病では、歯が揺れ始めるといずれ必ず抜けることが解っていますので、いえさき歯科では、必ず、歯の揺れを診査します。

半年や一年に一回、歯石を取ってもらっているからと安心していませんか。歯石の除去や歯口清掃は、口の中がきれいになりすっきりさっぱりしますが、本当に歯周病の予防になっているのでしょうか?歯周病の原因は、歯石ではありませんので、歯石をたまに除去しても予防には全く役立ちません。歯周病は、歯肉の細菌感染による炎症です。歯肉に住む細菌を減らすことが、歯周病の予防つながります。歯周病が健康に近い状態で安定していれば、毎日ご自分で行っているブラッシングなどによるセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアと呼ばれる歯科衛生士などが行る歯石や歯垢の除去でかなり予防できることは判っていますが、歯が揺れはじめ、歯並びまで変化してしまった進行した歯周病になると簡単に進行を止めることが出来ません。

特定の歯が強く当たる、なんとなく噛みにくい、歯の間に繊維状の物がよく挟まる、歯並び悪くなってきた、歯の揺れやよく似た症状があると感じたら歯周病もかなり進行している可能性がたかいです。痛くなくても歯の揺れを感じたら、早めに歯科を受診しましょう。歯の揺れの危険性を重んじて対応してくれる歯科医院なら、任せて大丈夫だと思います。

口にトラブルが起こったら、治すのはあたりまえですが、歯が揺れて歯周病が重症化した状態になってしまうと、そこから健康な口に戻すには、複雑に絡んだ原因を突き止め、その原因を除去するために、時間をかけていろいろな治療法を用いて的確に治療を進めて行かないと、なかなか治りません。重症化していない軽症のうちに解決したいのはもちろんですが、重症になってしまったらそうせざる追えません。大事なのは、様々な治療法を投入して歯周病を安定させ、再発しないよう予防して、その後の健康を保つことが大切です。

ずいぶん前に来られた患者さんのケースですが、当時46歳でしたが、かなり重症で来られました。様々の治療法を投入して何とか安定させることが出来ました。

当時46歳女性 ひどい歯周病を持って来院されました。

重症の歯周病であることが写真からもうかがえますね。

検査を行い、診断し、原因を突き止め、治療を開始しました。基本は、細菌感染による炎症ですので、徹底したプラークコントロールとSRPなどの歯に付着した感染性物質の完全除去を行うと同時に歯の動揺や移動によるかみ合わせの不調和もありましたので、バイトプレートによる噛み締めの防止と不調和の改善を狙いました。毎晩寝る時に、バイトプレートを入れてくれました。

さらに歯周外科処置も行った結果、何とか歯周炎が収まったところです。今後、永く歯を持たせるためには、矯正治療を行って歯並びを整えかみ合わせを安定させる必要があるので、矯正治療をご提案しましたところ、同意され、矯正治療を行いました。

ブラケットがついています。

 

矯正治療終了後、歯並びもきれいに整い、本当に安定した状態が得られました。

術前術中術後のレントゲン写真の経過です。今なら、CTで診査するのでさらに精密な診断が可能ですが、20年前でしたので、この技術しかありませんでした。

その後20年間欠かさず、定期的なメンテナンスに3か月に1回必ず来られたおかげで、現在71歳でも1本も歯が抜けず安定した状態を保っておられます。

細菌感染による炎症を治すだけでなく、歯周病に対する歯の汚れによる感染以外のことが重なってくるとこのように様々な治療法を投入するしかありません。結果的には様々な治療法を的確に投入でき、安定し、その後もメインテナンスを欠かさず行ったために、継続すた健康維持がのぞめた成功例です。今後も一生この状態が続くよう見守っていくつもりです。

この記事のお問合せ先:阿倍野区西田辺のいえさき歯科

電話:06-6624-4500

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