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口呼吸とその他の病気

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口呼吸はさまざまな全身疾患に影響している

小児にも睡眠時無呼吸症候群(SAS)が広がっています。有病率は4%程度とされていましたが、徐々に増えてきています。原因疾患として口蓋扁桃・アデノイド肥大など口腔外病変が挙げられます。成人と違って肥満や日中の眠気などが少ないのが特徴ですが、成長障害や集中力低下がみられるため、小児にとっては大きな問題です。いびきをかく小児は上気道感染症にかかりやすく抗菌薬の量も有意に投与されるとわかっています。

大人では口呼吸があると気管支喘息の発症リスクは約2倍となり、アレルギー性鼻炎が加わると4倍以上に増加します。

2018年から「口腔機能発達不全症」が小児における病名として保険収載されましたが、これは小児だけではなく、そのまま育ってしまった成人でもみられる症状です。さらに高齢者ではオーラルフレイルが問題になりますが、それまでの期間も鼻炎など口呼吸の素地を持つ成人は「口腔機能不全症」に注意を払わなければなりません。しかし残念なことにSASやメタボの病気にならなければ(病気になったとしても)、この不全状態に気付かず対症療法に終始してしまうでしょう。だから歯科医療の重要性を、これまで以上に啓発することが急務だと思うのです。

幼少期から鼻呼吸を促す取り組みを、私は「息育」と称しています。息育とは、「表情筋、舌筋を鍛えることにより、舌を正常位置に保ち、正しい鼻呼吸で生活を送り、よりよい発音や健康に役立てること」を考えています。

この記事のお問合せ先:阿倍野区西田辺のいえさき歯科

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電話:0666244500